• コラム

営業職を採用したい中小企業に採用サイトは必要か?

営業職採用で差がつく!中小企業が採用サイトを持つべき理由

中小企業が営業職の採用活動を行う際、「採用サイトは必要なのか?」と悩むことは少なくありません。結論から言えば、高額な制作費をかける必要はありませんが、採用サイトはあった方が確実に有利です。なぜなら、営業職を探している求職者の行動動線を理解すると、その重要性が見えてくるからです。

求職者はスマートフォンで「〇〇株式会社 求人」と検索することは少なく、「営業 正社員 未経験歓迎 大阪」など、自分の希望条件を入力して仕事を探します。そこで見つけた求人にすぐ応募するのではなく、会社名を検索して企業ホームページやSNS、採用サイトをチェックしてから応募を検討するのが一般的です。

これは、Amazonや楽天でプレゼントを選ぶ際、商品ページを見た後にレビューや販売元の情報を確認する行動とよく似ています。営業職希望者も、自分の未来を託す会社を慎重に見極めたいのです。

営業職求職者は何を見ている?採用サイトの役割とは

■採用サイトはどこまで必要か?無料ツールでも十分な場合とは

「給与」「勤務地」「休日」などの基本情報は、求人サイトや転職サイトでカバーできます。もしこれらの情報だけを載せたい場合は、AirWORKなどの無料採用サイト作成ツールで十分です。その分の予算を社員教育や定着支援に回す方が、中小企業の競争力アップにつながります。

■営業職の応募者が本当に知りたいこととは?

営業職の求職者は、「何を売るのか」「ノルマの有無」「営業手法の具体性」など以上に、「自分がこの会社で営業として力を発揮できるのか」「ブラック企業ではないか」を重視しています。

多くの求人には「簡単なご案内」「未経験歓迎」などの文言が並びますが、それだけでは判断材料として不十分です。優秀な営業人材ほど、自分の成長環境や将来像を描ける企業を選びます。その判断材料となるのが、しっかり整備された採用サイトなのです。

採用サイトにどんな情報を載せれば営業職に響くのか?

営業職を採用したい中小企業にとって、採用サイトに載せるべき具体例です。

■自社商品・サービスの強みと市場の将来性

「〇〇(商品名)」は同業他社と比較して、〇〇(例:価格の優位性/他社にはないサポート体制/独自の技術)という点で競争力があります。導入企業数は年間〇社以上。特に中小企業の業務効率化ニーズとマッチしており、今後も市場拡大が期待されています。

また、会社全体で数年先の事業展開を見据え、既に〇〇(例:新規商材の開発/営業エリアの拡大/DX対応)を進行中です。

■営業スタイルの実態とアポイントの種類

営業スタイルは反響営業が中心で、月間平均〇件の問い合わせに対応しています。新規開拓は全体の〇%程度で、既存顧客との関係性を大切にするルート営業型です。テレアポは原則なく、アポイントは専任のインサイドセールスが設定する仕組みを整えています。

訪問営業は〇割、オンライン商談が〇割で、営業活動の効率化を重視しています。

■成果を出している社員の1日のスケジュール

【例:営業職Aさん(入社3年目・月収40万円)】

9:00 出社・メールチェック

10:00 社内MTG(週1回)

11:00 オンライン商談(既存顧客)

12:00 チームメンバーとランチ

13:00 新規アポイント商談(訪問)

15:00 提案書作成・社内確認

17:00 リモートで顧客フォロー

18:00 退勤(残業は月平均10時間以内)

成果を出す社員ほど「営業活動に集中できる環境整備」がポイントになっています。

■評価制度とインセンティブの設計

評価は「数値+プロセス+チーム貢献」の3軸。売上だけでなく、顧客満足度や営業活動量、チーム内での助け合いも評価対象です。数字に関しては明確な基準があり、「〇〇万円達成で〇万円インセンティブ」といった仕組みで営業社員の昇降給、昇格を定量的に判断しています。

評価は直属の上司と1on1で毎月実施され、主観ではなく数値と事実に基づいたフィードバックを重視しています。

■「ノルマなし」とはどういう意味か?

当社では「ノルマなし」と記載していますが、それは「過度なプレッシャーで追い込む環境ではない」という意味です。実際には、個々の営業目標は設定されますが、数字だけを追うのではなく、目標に向けてどう行動したかを評価する文化があります。

追う数字は個人ごとに調整可能で、状況に応じて柔軟に対応しています。単に「数字を取れ」ではなく、「どうすれば取れるか」を一緒に考える組織風土です。

■働き方・上司・チームのリアルな雰囲気

直属の上司は、営業経験10年以上のベテランで、数字よりも「プロセスと顧客理解」を重視するタイプ。社員の長所を引き出すマネジメントを心がけています。

営業チームは現在5名で、20代〜30代が中心。ChatworkやZoomで日々コミュニケーションを取りながら、情報共有とチーム支援が活発に行われています。定時退社を推奨しており、全体の残業時間は月平均10時間未満です。


このようにリアルで具体的な情報があることで、求職者は「ここで働く自分」をイメージしやすくなり、応募への動機づけにつながります。

まとめ:採用サイトは「信頼」を届ける一つのツール

中小企業が営業職を採用する際、採用サイトは応募を後押しするための「信頼の情報源」となります。高額な費用をかける必要はありませんが、求職者の心理と動線を理解し、「この会社で働いてみたい」と思える情報を整えることが大切です。

営業職の採用成功の鍵は、求人を出したその先にある情報提供。求職者の不安を取り除き、「ここでならやっていける」と思わせる情報設計こそが、採用サイトの最大の役割です。

株式会社セブンピクチャーズ

甲斐 尊之

■株式会社セブンピクチャーズ HR事業部 部長
■採用定着士 勉強会 講師(一般社団法人採用定着支援協会)
人材採用&人材定着支援、求人コンサルティングに従事。企業の人材獲得から定着までのプロセスを最適化し、長期的な成功に貢献。実践的な解決策と戦略的アプローチで、企業の人材戦略を強化し、組織の成長を促進しています。